CMディレクター仲野哲郎の「シズル」って何?87
今日は、前回の「食の職 小さなお店ベルクの発想」からの続きで
「新宿駅最後の小さなお店ベルク」からのメモです。
著者の井野朋也さんは、ベルクのオーナーです。親から継いだお店をいかに現在のベルクの姿にしたのか
その秘密を著書に残しています。
とても、丁寧に描かれた面白い本でした。
”私は、ひところ、スタッフに口癖のように「インパクト。インパクト」といっていました。
安い!というだけで一つのインパクトですね。
うまい!強烈なインパクトです。
早い!これもまたインパクトです。
ヴォリュームがあるとか、美しいとか、希少価値があるとか、何でもいいのですが。
商品力とは、要するにこのインパクトのことです。
商品のインパクトを重視するのは、大企業も同じです。大企業の場合、そのインパクトにはイメージ戦略も含まれます。
イメージも商品力の一部ですからね。例えば、「有名パティシエがプロデュースしたスイーツ」みたいな。
そこはやはり資本力がものをいいます。雑誌やテレビなどのメディアを使うので、即効性も高い。
一夜にして行列ができたりする。ただ、そういう広告・宣伝のインパクトに偏りすぎると、飽きられるのも早く、たえず目先の新しさで勝負するしかなくなります。”
”「コーヒー屋はコーヒー」とは、ドトール営業本部長の永嶋万州彦氏の言葉です。
「餅は餅屋」といいますが、コーヒーについてはコーヒー屋とは限りません。
レストランでもマックでもどこでもコーヒーは飲める。
しかし、コーヒーにこだわる店はコーヒー屋ですら少ない。だからコーヒー屋はコーヒーにこだわろう。
この言葉を聞いて、私はコーヒーにやたらこだわってみるのもいいなと思いました。
この場合、「やたら」がポイントです。つまり、過剰にこだわることで「インパクト」を出す。
その「インパクト」が、お客様に思い出してもらったり、人に教えてもらったりするきっかけにもなります。”
”信用とは期待に応えることです。期待以上の感動を。
それがサービス業のあるべき姿といわれますが、確かに一つでも二つでもお客様に感動をあたえられれば理想的です。
感動とは、いい意味での驚きです。飲食店の場合、いろいろ演出もありますが、とどめは味でしょう。”
すべての職業に言えることですね。
素敵な文章ありがとうございました。