CMディレクター仲野哲郎の「シズル」って何?106

今日は、トヨタ・iciなどの多国籍企業のデザインコンサルティングもしている

オックスフォード大学の心理学者 チャールズ・スペンス著 

「おいしさ」の錯覚 (角川書店) 

からメモしていきます。

2018年初版なのですが、正直「もっと早く読みたかった〜」と感じました。

世の中はどんどん進化していきますからね。。。

「おいしさ」の最前線を見ることができ、とても勉強になりました。

「おいしい」という感情は錯覚?

とても面白い本です!!

今日は、音楽・場所・カトラリーについて書かれた文章のメモです。

”レストランで流れている音楽のテンポや音呈を上げたら、

食べるスピードが速くなる?チャートのトップ40に入るような流行歌ではなく、

クラシック音楽が流れていれば、お金をたくさん払ってもいい?

これらはどれも、購買行動に対するBGMの影響を実証する印象的な例として、

実際に観察された行動だ。

とくに興味深い例として、イギリスのスーパーマーケットで行われたワイン売場の音楽を

変える実験を挙げることができる。

フランス音楽を流したとき、ほとんどの人はフランスワインを買い、

いかにもドイツらしい音楽をかけると、売れたのはほとんどがドイツワインだったのだ。

(中略)

レストランが内装を変えると、あなたの好みも変わるのだろうか?

最初の2日間、レストランの内装はごく普通のものだったが、次の2日間はイタリアっぽく飾り付けられていた。

その結果、レストランをイタリアっぽく飾った場合、パスタやイタリアらしいデザートを注文する人が増え、

魚料理を選ぶ人は極端に減ったことがわかった。

全体的な評価として、自分が食べたものは「本格的なイタリア料理だった」

と答えた人の比率も、質素な内装のときは37パーセントだったものが、

イタリアっぽい内装のときは67パーセントに上昇した。

この結果からもわかるように、料理が出される環境の見た目を変えるだけで、

々の食事に対する考えが変わるのである。

(中略)

BGMにクラシック音楽を流せば、人々が散財する傾向が強くなることもわかっている。

BGMは食べ物そのものの評価にも影響する。当然のことながら、音楽が気に入らなけれ

ば、人々がその店にいる時間が短くなり、音楽が気に入れば長くなる。

そして大ざっぱに言うと、音楽や店を気に入れば入るほど、人々はそこの食べ物や飲み物を

好むようになる。

(中略)

ゆっくりとした音楽をかけたときは、食事時間が10分以上伸び、レストランの滞在時間が

1時間近くになった。

さらに蔽終的な勘定にも大きな差が出た。遅い音楽を聞きながら食事をした人のほうが、

1/3ほど多く支払うことになったのだ。音楽のテンポを落とすことで、

店の総利益率が15パーセント近く上昇した。”

広告でも音楽の違いで売り上げが変わるのでしょうか?どなたか実験してくれませんか?

マルチセンソリー(多感覚)な雰囲気を操作すると、人々の飲み物に対する

意見が変わることが確認できた。

どの部屋で飲むかによって、ウイスキーの香り、味、後味に対する評価が

10パーセントから20パーセント変化したのである。”

広告では美術(舞台)ですね。

“事実、一人で食事をする人の数は増える一方だ。

最近のイギリスでの調査によると、食事全体のほぼ半分が一人で食べられているだけでなく、

人々の四分の一以上が誰かと一緒に食事をするよりも一人で食べることのほうが多いと答えている。

それどこるか、多くの人が主要な食事をほとんど毎日一人で食べていることもわかった。

(おそらく仕事机で食事をしたり、電子レンジで温めたものを食べたり、ドライプスルーで

買ったものにかぶりついているのだろう)。

この数字は文化や年齢によって異なっているに迎いない。

(中略)

一人で食事をすることは、人々の肉体的な健康や粘神状態に悪影評を及ぼすのだ。

合計して十八万人の若者や子どもたちを対象とした十七件の研究データを分析したところ、

家族とともに食事をする若年者では、のちに肥満になる確率が12パーセントも低下することがわかっている。

同時に、彼らが健康な食べ物を口にする確率は二五パーセントも上昇する。

私たちは食べ物を分け与える相手に強い親近感を覚え、自分たちとは違うものを食べる人物を

他人と定義する」。キャロリン・スティール。

(中略)

オックスフォード大学の心理学教授、ロビン・ダンバーはこう言う。

「誰かと一緒に食事をすることで、脳内のエンドルフィン分泌が盛んになる。

エンドルフィンは、人と人の社会的なつながりにおいて重要な役割を担っている。

ともに食事の席に着けば、社会的なネットワークが生まれ、それが個人の肉体と精神の健康を高め、

幸福度と満足感が増しさらには人生の目的意識すら強くなる」。”

このことを思うとコロナの影響は計り知れないですよね。

早く、気兼ねなくワイワイと食事を楽しみたいですね!

“クロスモーダル・リサーチ・ラボラトリーで一連の実験を行い、人々は重いスプーンで

ものを食べたとき、軽いスプーンで同じものを食べたときよりも、

その食品の味をより高く評価するという事実を突きとめた。

(中略)

重いカトラリーで食事をした人は、料埋の盛り付けをより芸術的だとみなし

しかも、同じ日に同じ室内で同じ料理を軽いカトラリーで食べた人々よりも

明らかに高い対価を支払うことに前向きになった。”

これは、面白い!

“数年前スイスのスキー客川の山荘にいたとき、自称ワイン通の私の兄弟が気づいたことがある。

彼は飲むのをずっと楽しみにしてきたワインのボトルをついに開けることに決めたの

だが、夜遅かったこともあり、バスルームにあるプラスチックカップしか容器がなかった。

彼はそのワインキスラー・シャルドネがどんな味かよく知っていた。なにしろ、

数ケースまとめ買いしたほどお気に入りのワインだ。ところが、いつもと違う容器で飲むと、

それほどおいしいと感じることができなかった。高価な飲み物をみすぼらしいプラスチック

コップで飲んでがっかりした経験は、誰にでもあるのではないだろうか?

その中身がどれだけ高級なものでも、容器が安っぽいと味覚体験は損なわれる。”

我が家のカトラリーを全て重くしたい気分になりました。

明治スプレッタブルTVCMより

「おいしさ」の錯覚 チャールズ・スペンスさん著⑥ | 2022 | 未分類 | Comments (0)