CMディレクター仲野哲郎の「シズル」って何?77
今日のメモは山本隆さんの美味の構造-なぜ「おいしい」のかからのメモです。
美味しさはどこで感じるのか?と味の学習パターンです。
この本。「おいしい」について次々とネタが書かれていて、一気に読み込んでしまいました。
大変、勉強になりました。
”おいしさはどこで感じるのか?
おいしければ食べる。まずければ食べない。
もっともであるが、食べ物に対する選択行動をもっと幅広く考えれば、
少なくとも、
①味、
②栄養、
③値段、
④便利さ、
⑤体重への気配り、
といった五つの要因が挙げられる。
誰もが気にかけるものばかりであり、その人の主義によりどれに重きを置くかが決まると思えるが、
1998年10月号の『アメリカ応用栄養学会誌』によると、3000人について調査したところ、
いかに健康志向の人であろうと、いかに無頓着な人であろうが、
食べ物の選択においてもっとも重要な要因は「味」と答えたとのことである。
人は誰もおいしいものを求め、おいしいものが食べたいのである。
面白いことに、イヌやネコ用のペットフードを買うときに何を重視するかを調べたところ、
第一位はやはり「好み」で、以下、価格、品質、安全性と続く(二000年一0月、ペットフード工業会)。
人も動物も食べるならおいしいものなのである。
もちろん、この調査は、飼い主に聞いた意見で、ペット自身が選んだものではない。”
”味に関する学習パターン
①安全学習
初めて経験する食物には、摂取してよいものかどうかを、味覚、嗅覚を含めたすべての感覚を動員して検査する。
このような注意深い行動を新奇恐怖というが、ひとたび口にして、それが安全だと確認でき、
味もまずくなければ、その味を覚えて、次に同じものを食べる機会があったときは、
何ら警戒することなく口にすることができる。
このような学習を安全学習とか、新奇恐怖の軽減という。
野生動物はこの学習を通じて、自然界に食物のレパートリーを増やしていくのである。
②嫌悪学習
ある食物を食べた後で不快な経験をすると、その食物の味やにおいを記憶に留め、嫌いになる学習である。
特に食後に吐き気を催し体調が悪くなると、一回の経験で長く強く持続する嫌悪を獲得する。
生体を危険物から避けようとする防御反応とも解釈できる。食べたくないものや、食べたくない時
に無理強いされたりすると、嫌な思い出となってその食物を嫌いになる場合もある。
一方、体の成長に伴って好きであったものが徐々に受け付けないものになる場合もあろう。
③嗜好学習
飲食物摂取後に快感を伴うとそのとき食べていたものが好きになり、おいしいと思うようになる学習である。
たとえば、悪化していた体調の回復過程で摂取した食物を好きになる場合があるが、その食物の味やにおいと体調の好転を連合学習したことによるのである。
家族でギョーザを作ったり、一家団槃、お祝い事などの楽しい思い出や、母親の手作りの味といった愛情豊かな思い出と結びついた食物が好きになるのもこの学習である。
一方、体の発育・成長・老化に伴って、あるいは慣れや嗜癖により嫌っていたものが徐々に好きになる場合も考えられる。
④弁別学習
いわゆる食通、美食家と称する人は、同じ料理であっても、誰が作ったか、どこの店のものかなどを比較し、見分けることができるようになる。豊かな食経験により微妙な味の違いの差を弁別することができるようになるのである。
今回のメモも興味深いです。
次回に続く。