CMディレクター仲野哲郎の「シズル」って何?93
今日は、「おいしさの科学」佐藤成美さん著からメモします。
この本は、2015年に開かれた日本科学会主催の公開講座「科学と食」。
その中で、8名の食の専門家から「おいしい」を語ってもらったものを編集し書籍化したそうです。
色々な立場の専門家が考える「おいしい」。とても興味深い話が沢山書いてありました。
「おいしさ」の科学 素材の秘密・味わいを生み出す技術 (ブルーバックス) 講談社 (2018/3/15)
今日はその冒頭部分からメモします。
”私たちは、友人と食事をしながら「おいしいね」と会話をします。
テレビではグルメレポーターが流行りの店で「おいしい」を連発しています。「おいしい」とは普段でもよく使う言葉です。
ところで、この「おいしい」という感覚は、生体にとってどんな意味があるのでしょうか。
おいしいと感じるともっと食べたくなります。たとえば、ダイエット中なのについ一口食べたら
おいしくて止まらなくなり、後悔したという人もいることでしょう。
実はおいしさは舌や口の中ではなく、脳で感じています。食べ物を食べるとき、まず食べ物のにおいを感じ、
食べ物の色や形を認識し、口の中に入れます。
口の中では味はもちろんのこと、かたい、やわらかいなどの食感を感じ、
耳では「ポリポリ」といった食べ物の音を聞いています。
このように、私たちは、嗅覚、視覚、味覚、触覚、聴覚の五感を使って食べ物のあらゆる情報を受け取っています。
脳は五感を使って食べ物の情報を受け取ると、それを食べてよいか悪いか判断します。
食べてよいと判断すれば、おいしいと感じるしくみになっており、必要な栄養素を摂取するのです。
おいしさを感じさせる要因には、味やにおいばかりでなく、食べ物の色や形、食べたときの食感や音などさまざまなものが含まれます。
さらに、食べ物のもたらす直接的な要因だけでなく、食べる人の体調や食べるときの環境、食文化などの間接的な要因にもおいしさは左右されています。
「おいしい」とはよく使う言葉なのですが、実際はこの感覚はかなり複雑です。
おいしさは本能的に感じるものと経験的に感じるものに大別することができます。
疲れたときに甘いものをおいしく感じ、汗をかいたときに塩分を含むものがおいしく感じるのが本能的なおいしさです。
一方、子供のときには苦手だった食べ物が大人になったらおいしく感じる、また、好物はいつどこで食べてもおいしく感じるなど、食経験を重ねることでもたらされるのが経験的なおいしさです。
経験的なおいしさは、人それぞれで基準が異なりますが、
本能的なおいしさは生まれながらに感じる共通のものです。”
色々な著書に書かれている、おいしさとは。
本能的なおいしさ。経験的なおいしさ。
おいしさはおおよそ2つに分かれるんですよね。